日本海

冬の日本海は荒波でそれを眺めながら温泉に入った数年前の祖父の四十九日の夜。ひとりで旅館から出て浜辺に大好きなチンプイの絵を描いたあの日。春なのに雪が降ってきたあの日。感情もまた荒波のように急に荒れて急に穏やかになっていたけれど、最近は春になってきたからなのか感情の波もわりと穏やかでこのまま静かに静かに海ではなくて清流のように流れていきたいものだな、と。こころが感情が穏やかになっている理由もわかっている。こっちの方が疲れないし、冷静になれるから本当は穏やかでありたいけれどそれをどこかで拒んだりしているのはなんでだろう、こわい。きょうふ。週末が本当にこわい。最後の砦、そんなものがあるならばそれは家宝になる予定のあれなのだが。誰かに見られて誰かに推測されて誰かに誰かに・・・その誰かが自分なのかもしれないな。メタルのライブに行くと言ったら「ぶっとんでる」って言われて「バンギャです」って言ったら「イケメン好きなんですね」と言われる。「本当にほしいものはひとつ」とツイートすればそれはきっとあれだな、と推測されて音となって耳に入る。誰かと遊んだりお酒飲んだりするの本当に好きだけど、たまにものすごく疲れて急に閉じこもる。本音ってなにかわからないけど本音を書いたら書いたでまた何か言われる。だったら誰にも言わずにひっそりひっそりと生きていった方がいいのでしょうか。たまに呼吸するのがものすごくしんどくなる。